昨日から診療を開始しています。
早速、食物負荷試験も実施しています。学会は、開業医は食物負荷試験は危険だから実施すべきではないなんて言いますが、症状を起こさないように実施すればいいだけの話だと思っています。
専門病院だから安全に負荷試験できるのかどうか、それこそエビデンスやファクトを出していただきたいと思っています。
時々書いていますが、食物アレルギーは除去すべきではないと考えています。では症状を起こしてしまうではないか?と思われるでしょうが、症状を起こさない程度の少量を食べさせるという意味です。
今回、クルミの負荷試験を行いました。1年以上前にクルミの負荷試験を行っており、1g以下で症状が誘発されています。
この量を上回らないようにして、自宅で時々食べるように指導していました。そして、1年以上ぶりに再度負荷試験を行うことになりました。
ナッツ類は、とにかく除去されることが多く、医者も「どうせ食べなくてもいいでしょ」なんて言うことも少なくないと思っています。しかし、経験上、ピーナッツもクルミも食べていると、より食べられるようになると感じています。
今回、クルミは5粒を目標にしています。1年以上前の負荷試験では、決して多くない量で症状が起きています。
結果ですが、今回、特に問題なくクルミ5粒を食べられています。
少し前に、エビデンスとファクトの話をしたと思います。患者さんすべてにクルミを食べさせると、全員が食べられるようになると言い切ることまではできませんが、当院でも何人かのクルミアレルギーのお子さんに、少しずつ食べさせていたら、治ってしまったという「ファクト」はあると思います。
ですから、「エビデンス」まではいかないけれど、「ファクト」はあると言えるのだろうと考えています。
「エビデンス」が構築されるまで待っていたら、除去に慣れ、気持ちでクルミを食べられなくなってしまいます。ちゃんと分かった医師にかかり、食べさせる努力はして欲しいなと思っています。