いよいよ緊急事態宣言が発せられました。
私の住む新潟県内も全国的に見れば、下から10番目くらいの少なさではありますが、患者数は増えており、ひたひたと周囲に近づいてきていることを感じています。
医師会やテレビのコメンテーターも医療崩壊だ、緊急事態宣言を早く出せとコメントしていました。
一般の方にとっては、医師会が医療崩壊を叫ぶことは腑に落ちると思います。ただ、医師会は基本、開業医の集まりです。開業医はコロナ患者を診る立場にないので、多くの医師がコロナと戦ってはいません。
多くの開業医、私のような小児科医だったり、耳鼻科や外科、整形外科などのドクターはコロナとはまったくではないですが、直接は関係していないことが多いと思います。もちろん、私自身も最前線で戦っている医師や医療スタッフには頭の下がる思いです。
そういう開業医の集まりが、医療崩壊を叫ぶことに少々違和感があります。大学病院だったり、拠点病院のコロナと日々戦っている先生が、「我々はこんなに寝ずに、疲弊しながらコロナウィルスと日々戦っている」と「医療崩壊は目前に迫っていて、皆さん自粛をお願いします」と言ってくれた方が説得力があると思っています。
ネット上では、医師会に対して批判的なコメントも多いようです。「うちの先生は、温泉旅館に泊まりに行っていた」なんてことも書いてありました。また、現在のような状況に至る前に医師会として何かできることがあったはずという意見もありました。正論だと思います。
私も医師会に所属はしていますが、医師会として「オレ達は関係ないから」と決め込むのではなく、何か対策は打てたはずではないかと思っています。
ちなみに、アレルギーに関して言うと、アレルギーに困っている患者さんは、かかりつけ医が最終的にアレルギー専門医のところに紹介するというシステムを構築して欲しいのですが、医師会はそうはしていません。
専門医でもないのに「アレルギー科」を標榜していいことになっているのは、医師会の意向だと言います。患者さんを混乱させないようにし、スムーズに専門的医療を受けるようにするのも医師会の役割だと思っています。あまり言いたくはありませんが、自分に甘いと言われても仕方ない部分はあるのだろうなと思っています。