小児科 すこやかアレルギークリニック

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2021年01月26日 更新

2020年の食物アレルギーの全国調査から。

今日は原因食品について、触れたいと思っています。

円グラフでお示ししましたように、鶏卵、牛乳、小麦、木の実類、落花生、果物類、魚卵、甲殻類、ソバと続いています。

おなじみの食品が並んでいると思いきや、2016年のデータと違いがあります。前回は、鶏卵、牛乳、小麦、落花生、果物類、魚卵、甲殻類、木の実類、ソバの順だったのです。

つまり、木の実類が8位から4位に躍進!?しているのです。確かにクルミやカシューナッツを食べて症状の出るお子さんは結構見かけます。決してピーナッツではなく、クルミやカシューナッツなのです。

3大アレルゲンである鶏卵、牛乳、小麦の合わせたものは2016年が72.5%、今回が67.3%と5ポイント低下しています。

問題の木の実類ですが、2016年が2.3%、今回が8.2%と3.5倍に増えています。ちなみに、2016年で4位だった落花生は、当時で5.1%。2020年のもので5.1%と頻度は変わっていません。落花生以下の果物類、魚卵、甲殻類の割合はほぼ同一です。

単純に木の実類が急増して、ランクアップしているようです。

ネットの情報では、健康ブームでクルミなどの消費量が近年倍増しているとか。小学校に上がるまで木の実類をほとんど食べていなかったお子さんが、給食でクルミやカシューナッツを食べて、アレルギー症状を発症するケースを時々見かけます。

4年でこんなにも急増しており、木の実類には要注意かと思います。