小児科 すこやかアレルギークリニック

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持たせるべきか
2021年02月05日 更新

最近、食物アレルギーの指示書を書くことが多いです。

食物アレルギーの指示書は、まず食物アレルギーの有無とアナフィラキシー の有無を記載します。

確かに食物アレルギー「あり」、アナフィラキシー「あり」であれば、重症さが伝わってくるのですが、実は、食物アレルギー「あり」、アナフィラキシー「なし」であっても、十分注意が必要だったりします。

食物アレルギーは軽くても、食物アレルギー「あり」、アナフィラキシー「なし」と書いたりしますが、注意すべきケースはこんな感じです。

例えば、卵や乳、小麦アレルギーがあり、真面目な親御さんでずっと除去していて、誤食がなければ、アナフィラキシー は起こしていないはず。でも、誤って食べてしまえば、緊急事態になり得ます。このケースでは、エビペンの適応になると思っています。

当院では、特に卵、乳、小麦アレルギーがあれば、負荷試験をやっていないことは、まずありません。少量で症状を起こす場合は、アナフィラキシー を過去に起こしていなくても、リスクはかなり高いと捉えています。

生活管理指導表の記載を求められるのを機に、エピペンを処方することもあります。エピペンは体重が15キロ以上で処方できますが、食物アレルギーの診断書を書く際に、体重が要件を満たしていれば、処方しようとなることもあります。

それまでエピペンの話を出しておらず、急にエピペンなんて話になり、驚かれることもあるかもしれません。

特に、この春に小学校に上がる場合、幼稚園、保育園よりは先生方の目が行き届かないこともあろうかと思います。食物アレルギーにとってみれば、リスクが上がると考えており、エピペンを持っていた方が安心だったりします。

もうしばらくは、エピペンを持たせるべきかで頭を悩ます期間が続くと思われます。