先日、皮膚が痒くて通院してもよくならないというお子さんが初診されました。
生まれてまもなくかかった皮膚科に通院していたのですが、自宅近くの総合病院の小児科を乳児健診で受診した際に、「うちで診ます」と言われて、それ以来通院しているものの、改善しないのだそうです。
保湿剤が単独で多めに処方されており、痒いところにキンダベートという弱いステロイド軟膏を塗るよう指導されていました。
診察してみて、皮膚は結構ガサガサしており、悪かったです。これでは治療していることになりません。
どういうことかと言いますと、これは多くの親御さんや小児科医でさえも知らないことのようです。
要するに、皮膚症状をキレイに、ツルツルにし、その状態を維持するのが大事なのです。普通の医師ですと、ちょっと良くなると、ステロイド軟膏を止めるよう指導されます。これではビックリするくらい中途半端なことしかしておらず、ぶり返しやすいままです。
治療していることにはならないと言っても、間違いではないと思います。アトピー性皮膚炎の治療に関する誤解は、かなり多そうです。