食物アレルギーの患者さんを診る時は、「どうしたら治るか?」と考えています。
食物アレルギーの患者さんが受診されたとします。だいたい負荷試験を行い、どれくらい食べられるのかを評価します。
当院は段階的に食べさせていますが、トントン拍子に食べられるお子さんと、食べられないお子さんがいます。
食べていると、食べ慣れて、もっと食べられるようになるという印象を持っています。ですから、アレルギーの抗体価が高かろうが、過去に強い症状を起こしていようが、少しでも食べさせる努力をしてきました。
拍子抜けするくらい、あっさりと治ってしまうお子さんも経験します。その一方で、食べれくれず、負荷試験で評価できないこともあります。怖がって食べないことが多いようです。
これだと、単に食わず嫌いなのか、それ以上食べると危険を察知して食べないのか、区別が難しかったりします。片や病気ではなく、片や病気なので、非常に厄介です。
食物アレルギーの有無は、最終的に食べて判断します。ご存知のように、それが食物負荷試験です。ところが、食べてくれないので、判定できないという状況となっています。
食べられるのかどうか、白黒をつけることができないため、除去を継続することになってしまいますが、除去している方が楽なのでしょう。尚更、食べないとなってしまいます。
無理やり食べさせる訳にもいかず、うやむやな状況から脱却できない…。時々こういう患者さんを経験します。