小児科 すこやかアレルギークリニック

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伝わらない
2021年03月01日 更新

食物アレルギーは、アトピー性皮膚炎に合併しやすいと言われています。

湿疹部分に卵や乳が晒されることで、経皮感作を起こし、体の中にIgE抗体が作られてしまいます。食べた際、そのIgE抗体と反応することで、アレルギー反応が起こります。

例えば、卵アレルギー。卵を食べるのは、離乳食としてですが、生後8、9ヶ月頃でしょうか。卵料理を食べさせて、蕁麻疹が出たとなどと慌てて医療機関を受診することが多いようです。

小麦も、うどんやパンを離乳食として与えて、発症しますので、同じくらいのタイミングのことが多いようです。

卵や小麦アレルギーは、生後8、9ヶ月に発症するとすると、その頃に準備されるのかと言えば、当院の検討ではもっと早いのです。

アトピー性皮膚炎は、生後1ヶ月で湿疹が出始めることが多く、生後3ヶ月過ぎには卵白の抗体が検出されてきます。

それを知らずに、卵を離乳食として与えてしまい、発症してきます。

親御さんは、アレルギー症状を目の当たりにし、卵を与えるのが怖くなってしまうことと思います。生後1ヶ月から湿疹が出始め、半年以上の準備期間を経て発症してくる訳です。

これはしょうがないことなのか?。いえいえ、もっと気づくことができたし、対処もあったはずです。この一連の流れを頭に入れておけば、食物アレルギーの発症を抑えることも可能なのです。

それを多くの医師に知ってもらいたいのですが、関心がないのか、伝われないでいます。

せめてアレルギーを心配する親御さんには知っていていただきたいのです。