食物アレルギーは、軽いものから重いものまであります。
軽いものは、食べていれば治るという感じだと思います。一方、極めて重い場合は、ちょっとさえも食べられないので、治る方向に持っていけない訳です。
食物アレルギーの理想は、治ること。これに関して、誰も異存はないと思います。人間は生きるために食べなければなりません。となると、重症な患者さんは、食べるたびに危険を伴うことになります。
そのお子さんが、保育園に通っている限りは、園で事故が起こる可能性が高いし、その子が小学校に上がれば、今度は小学校で事故が起きる可能性が高まります。
昨日の水曜午後の休診の時間に合わせて、この春、私の診ている重症な牛乳アレルギーのお子さんが通うようになる小学校に、病状説明に行ってきました。
この子は誤食があれば、アナフィラキシー を起こす可能性が高いと考えており、「この子の重症さを知って欲しい」と考えたのです。学校側も、全職員に周知徹底したいという考えが一致したのです。
私はこういう活動は、結構大事なんじゃないかと考えています。今度は、乳ではなく小麦アレルギーが重症なお子さんの通う学校に説明に行く予定です。
メリハリのついた食物アレルギー対策って、全国に広がって欲しいのですが、なかなか難しいようです。