アレルギーは、頻度の多い病気です。決して少なくない。
当院の場合、新潟県内の患者さんがほとんどですが、時々関東などの患者さんが混じります。
関東から通ってくれていることは少なく、こちらの実家に戻ってきている時に、「湿疹がよくならない」と周囲に相談して、当院の受診を勧められるというパターンです。
いつものパターンで「乳児湿疹」などと言われて、過小診断、過小治療でよくならないというのが、ほぼ100%です。
そして、自宅が県外なので、その後の治療をどうするか悩むというパターンが多いです。中には、ちょくちょく実家に帰ってきてもらい、通院していただくこともあります。
食物アレルギーもあったりすると、低年齢のうちから食べさせて治していくとなると、より一層治療できる医師のハードルが上がってしまいます。
かといって、湿疹をキチンと治療できる、安心して任せられる小児科医、皮膚科医もいないことが多いのが実情です。
当院は、開院して14年になりますが、この10年余りで湿疹の治療はそれなりのレベルアップしているつもりです。その一方で、周りを見てみると、10年経とうが、診断や治療のレベルは全く変わっていない医療機関が多いようです。
いつになったら、多くの患者さんがアトピー性皮膚炎でまともな治療を普通に受けられるのだろうと思わざるを得ません。
このペースだと、これから10年経っても大して変らないんだろうなと思っています。