小児科 すこやかアレルギークリニック

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たった2回
2021年04月17日 更新

先日、赤ちゃんのお母さんからお手紙をいただきました。

3月末に初めて受診され、再診してのたった2回の受診ででした。この週末に関東の自宅に戻られるので、この再診の時が当院最後の受診でした。

小児科医を長くやっていますが、たったの2回の受診でお手紙をいただいたことは、記憶にありません。

現在、生後6ヶ月ですが、生後2ヶ月頃から湿疹があったそうです。近くの小児科を複数受診し、何度通ってもよくならず、思い切って当院を受診されたのが、関東に戻る2週間前。

私からすれば、「何じゃ、そりゃ」って感じもしてしまいます。

ただ、結果的にこの2週間。私には十分でした。再診の際、悩まされてきた湿疹はほぼ消失し、体を掻くこともなくなっていました。

ただし、検査では卵白は陽性。卵アレルギーに傾いていました。この辺は私の得意分野なため、当院で診るのが本当はオススメなのですが、まあ仕方ありません。その代わり、知り合いの日本の第一人者の先生に紹介することにしました。

医者は患者さんの症状をよくして当たり前なので、手紙をいただくなんて滅多にないことなのですが、親御さんからすれば、手紙を書きたくなるほど嬉しかったのでしょう。

いつも一言多い私ですが、返す返すも、湿疹をよくできなかった小児科医が専門医に紹介するのが筋だったと思われ、多くの場合、そんなことさえできない医師が多いのが現実なんです。

全国津々浦々で、こんなことが繰り返されており、理不尽な思いをしている親御さんが少なくないと思っています。

本当は、私ももう少し時間を与えてもらえれば、もっと皮膚症状を安定させることができました。ちょっと貢献できたかなと思う一方で、寂しい思いを感じています。