「プロバビリティカーブ」というものがあります。
食物アレルギーの診療に食物負荷試験は欠かせないと言われますが、卵や乳の抗体が高ければ、アレルギー症状を起こしやすくなります。抗体がこれくらいの場合、アレルギー症状はこれくらいの確率で起こりますよと教えてくれています。
アレルギー専門医からすると、負荷試験をやる際に、症状の起こる目処を教えてくれているものと捉えている人が多いのかもしれません。
しかし、アレルギーに詳しくない、負荷試験もやっていない医師にとっては、別の理由で用いられているように思っています。
「食べられない」、「食べてはいけない」ことを表していると考えているようなのです。
確かに、クラス5とか6だと誘発率は100%近くになっています。クラス3、4でもそれなりの確率となっています。だから、「食べられない」とか「負荷試験はやっても意味はない」みたいに考えるのだろうと思います。
学会は「症状が誘発されますからね」と言っています。えっ、同じ意味ですかね?。
「症状が出るのなら、食べちゃいけないでしょ」と捉える人にとっては、同じ意味かもしれません。最近は、多少症状が出ても食べるというように流れが変わってきているので、出る症状が軽微か否かが重要だと考えています。
私は、抗体価が高くても少しでも食べさせようとしています。決して「食べられない」、「食べてはいけない」ことを意味はしてないと考えています。