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変えていきたい
2021年06月18日 更新

「医療」の悪いところは、患者さんが“お医者さんの言うことは正しい”と思っていること。

お医者さんは偉いので、日本の第一人者が決めた、その病気についてまとめた「ガイドライン」を守らなくてもいいとすら書かれています。

その分野に関心のある専門医は、自分のやり方が適切なのかどうか、逆にガイドラインを参考にするし、興味すらない非専門医は、ガイドラインなんてお構いなし。それでも、正しいと信じて患者さんが通い続けます。ガイドラインを作成した日本の第一人者も、悔しい思いをしているであろうと思っています。

新型コロナについても政治家が「エビデンスが…」なんて言っていますが、もっと科学的根拠であるエビデンスに従わないといけないはずの医師が、我流のやり方を患者さんに押し付けている様子は、全国各地で目にします。

こう書くと、とんでもない世界だなと思われるでしょうが、ジャンルによって状況は異なります。

例えば、インフルエンザの診療は、インフルエンザキットでインフルエンザかどうか検査をし、インフルエンザと診断されれば、タミフルやリレンザというインフルエンザ治療薬を思います。多くの医師はこういった診断、治療を行なっているので、インフルエンザで困ることはほとんどないと思います。

ちなみに、現在当地で流行しているRSウィルス感染症ですが、1歳以上の赤ちゃんに調べると、医院が損をすることになるので、調べられていないことが多いようです。私はウソがつけないので、また正しく診断したいと思っているので、損を承知で検査するようにしています。というか、収益よりも信頼関係を重視しているので、損をしているとは考えないという言い方が適切だと思います。

「アレルギー」という分野も、多くの患者さんが適切な医療を受けているとは思えません。先日も、県外の大学病院で、アトピー性皮膚炎なのに、乳児湿疹と診断されていました。誤診は、開業医だけでなく、大病院でも行われています。

ただ、その医師も悪気はないでしょうから、“乳児湿疹”という概念というか、診断や治療法が各医師によって様々なんだろうと思います。

この現状を変えていきたいと思っていますが、極めて多くの医師が軽症のアトピーを診断できない状況を変えていくのは至難の業だと考えています。