小児科 すこやかアレルギークリニック

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増えている
2021年08月04日 更新

「消化管アレルギー」という病気があります。

比較的新しい概念で、従来の「食物アレルギー」とはかなり毛色が異なります。

そう、普通の「食物アレルギー」は食べて2時間以内に起こり、皮膚症状>呼吸器症状>消化器症状の順に多く見られ、採血によりIgE抗体が検出されます。

その点、「消化管アレルギー」は多くが食べてから2、3時間後に発症します。普通の食物アレルギーの2時間以内というルールを打ち破っています。

しかも、普通だとじんましんなどの皮膚症状、咳、呼吸苦などの呼吸器症状が見られやすいのに、消化器症状しか出ません。ひたすら吐き続けるという感じです。

更にアレルギーを疑ってアレルギー採血をしても、IgE抗体は検出されず、「陰性」という結果が得られます。そういう意味では“規格外”と言えると思います。

最近、この消化管アレルギーが増えているなと感じます。この3、4日で3人も患者さんが相談に来られました。1人は卵黄、2人は魚です。

残念ながら、普通の小児科にかかると胃腸炎と診断されることが多いようです。その点、母や園の先生が「これは食べ物のせいではないか」と感づくように思います。

数日で3人というのはたまたまですが、増えているのは確かだろうと思っています。

多くの小児科医が認知するようになれば、もっと増えるだろうと考えています。