「エビデンス」、コロナ関係のニュースでも時々使われる言葉です。
日本語では「科学的根拠」とされますが、要は「医学」は経験や勘ではなく、ちゃんとした科学的な根拠に基づいていなければならないという話です。
実際には、いくつもの質の高い論文を集め、正しいと思われることを医療として実践していこうということになると思います。
なるほど、納得という感じだろうと思います。
食物アレルギーの場合、ちょっと問題があるかな?。と言いますのは、ずっと「除去」が基本だった訳ですが、最近食べた方が治りやすいのはないか?、食べさせていると、もっと食べられるようになるのではないか?と言われています。
そんな状況で、医師が「食べさせろ」と言ったり、「除去」だと言ったりしています。食物アレルギーについて解明されてきて、「除去」からの移行期であるため、患者さんは混乱してしまうと思います。
学会の方針も完全には「除去」はいけないとはなっていないようです。エビデンスが十分ではないということのようです。
私自身は、長年食物アレルギーにこだわった診療をしてきて、「除去」が一番良くないと確信しています。まだ証拠不十分という状況なのかもしれません。私は「除去」しないようにしています。
食物アレルギーの分野でも、学会が本格的に、そして全面的にゴーサインを出すのは、少し先になるのだろうと思っています。