おそらくアレルギー疾患は、早期発見、早期治療がポイントなのでしょう。
要は、慢性の病気です。ただでさえ治りにくいので、発症したてのこじれていない状況から治療に介入できればいいのだろうと考えています。
逆に言えば、こじれにこじれてしまえば、治療が難しい状況になってしまうと思います。
一般の方向けのアトピー性皮膚炎の本を見ると、「アトピー性皮膚炎はなぜ治りにくいのでしょう?」という質問がありました。
日本の第一人者が、それに対する答えを書いていました。一般的な回答が書いてあったのですが、私から言わせると現実味が欠けていると感じました。
実臨床では、アトピー性皮膚炎と正しく診断されていないのです。そして“治療”もアトピー性皮膚炎の「標準治療」からかけ離れたことが行われているだけのことが多いです。
要は、医師の治療に問題があることが多いのが現実なのに、そこに触れられていないことに疑問を感じました。
少なくとも“湿疹”が良くならないという理由で当院を受診されるケースは、ほとんどがこれです。“湿疹”で悩んでいる親御さんは多いですが、こういう現実を医師も触れないことが多いというのも事実だと思っています。