小児科 すこやかアレルギークリニック

クリニックからのお知らせ

病院からのお知らせ

早期だから
2022年02月10日 更新

出会いは1年ちょっと前でした。

当時生後3ヶ月、かなり重症のアトピー性皮膚炎で受診されました。これまで小児科で治療していたそうです。

ただ、いつものパターンでアトピー性皮膚炎とは診断されず。乳児湿疹などと生温い診断をし、治療していると、重めのアトピー性皮膚炎にはほぼ効きません。

アトピー性皮膚炎の軟膏治療は、フィンガーチップユニットと言って、一定の量の軟膏をとったら、割と狭い面積に厚ぼったく塗るという手法をとります。多くがこの塗り方をしていないので、病気にかなうはずないし、かえって治りにくくしているのだろうと考えています。

よかったのは、生後3ヶ月という早いタイミングで当院に鞍替えしてくれたこと。

その時から重症なアトピー性皮膚炎であり、全身のほとんどがアトピーの湿疹に覆われているため、全身性に先ほどの厚ぼったく塗る戦法で攻めるしかありません。

しかし実施のところは、皮膚は短期間でウソのようにキレイになりました。その後、当院にかけてくださったのでしょう。定期的に通院して、トントン拍子にステロイド軟膏を減量できました。

皮膚を湿疹のない、安定した状況を作ると、ゆっくりステロイドを塗る頻度を減らしていくことが可能となります。

最初の出会いから1年ちょっとになります。先日定期受診されましたが、現在は保湿剤しか塗っていません。ステロイド軟膏の出る幕はほとんどないくらいに安定しているのです。

当初はかなり重度なアトピー性皮膚炎でしたが、真面目に定期的に通院するというのはちょっと難しいかもしれませんが、掻きむしることなく、ゆったりと眠れ、病気のないのと同様な生活が可能となります。早期からガッチリと治療できたからだと思います。

ここまでの治療をやっていない医療機関が多いのも現実だし、掻くのは当たり前と慣れっこになっている親御さんもいるようです。これではなかなか安定はしないと思われます。

もっと上を目指していただきたいと考えています。