小児科 すこやかアレルギークリニック

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頑張る!
2022年03月07日 更新

アレルギーの分野で、「忌避」と書くと、だいたいステロイド忌避を意味すると思います。

アトピー性皮膚炎に対し、ステロイド軟膏の使用を極端に嫌がる患者さんは、以前に比べるとかなり減りましたが、少ないながら時々見かけます。

先日、食物アレルギー症状で受診された赤ちゃんがいました。医療機関には通院しておらず、皮膚の状態は良くありませんでした。

検査してみると、食物アレルギーは多項目の数値がかなり高めの状況でした。今回のエピソードはアナフィラキシーではありませんでしたが、かなりマズいなと感じました。

卵は数値が高くても結構治りますが、乳は治りにくい印象があります。皮膚治療をしっかりした上で、負荷試験を行い、少量でも食べさせていく必要があります。

皮膚治療をしないで、食べさせればいいんじゃないかと考える人もいると思います。実は、成育医療研究センターのプチスタディーという研究があります。アトピー性皮膚炎の乳児の皮膚治療を徹底的に行い、生後6ヶ月から少量の卵を食べさせ、卵アレルギーの発症予防をしたというものです。

皮膚の治療が思わしくなかった赤ちゃんは、卵を少量食べてはいたのですが、卵アレルギーを発症していました。ですから、皮膚治療をしつつ、食べることはセットだと考えています。

まだ何とかなると思っています。そう言い、親御さんに治療を受け入れていただきました。ご家族の期待に応えるために、頑張らないと!。