小児科 すこやかアレルギークリニック

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医者側の目線
2022年03月09日 更新

最近は、オンラインで学会が行われています。

これまでの学会は、現地に出向いて、聞きたい先生の話をそのタイミングでしか聞けませんでした。

オンラインですと、そのタイミングしかない場合もありますが、パワーポイントのスライドに音声が吹き込まれていて、好きな時に何度でも聞けるといスタイルもあったりします。

これだと、理解が足りないと思えば、繰り返し聞けますし、提示されたデータを理解しやすくなります。便利になったものです。

先日、ある先生の食物アレルギーに関する講演を聞きました。負荷試験をやって食べられる、食べられないの判断をするのですが、症状が出た場合は、向こう1年は除去と話されていました。重症な場合だそうです。

すんなり、「ああそうか」と思う視聴者もいたでしょうが、私はちょっと違うと思います。

食物アレルギーは、除去が一番良くないと考えています。1年も食べない期間を作れば、食べるのが怖くなってしまいますし、1年後に食べられるようになっている保証はないと思います。

それでも安全に食べられる量を見つけ出し、食べさせていくべきと考えます。今のやり方ですと、例えば牛乳なら2、3mlで症状が出れば、向こう1年除去になってしまうのかなと思っています。

これだと完全除去の患者さんは減らないはず。これだけの量が摂れなくて除去というのは、医者側の目線のような気がしています。