この場でもアトピー性皮膚炎があると、経皮感作を受けやすいと言っています。
では、湿疹を治療してしまえば、経皮感作を起こすことはないのではないか?という疑問が湧いてくると思います。
私もその課題に取り組んできたつもりです。それに対して、おそらくこうだろうという答えが分かってきた気がします。
それに関して、「敵もしたたかだなぁ」と感じています。
逆にどういう状況が経皮感作を起こしやすいかと言いますと、アトピー性皮膚炎なのに“乳児湿疹”などと誤診されて、中途半端な治療が繰り返されると、“湿疹”が存在し続けることになるので、その“湿疹”の程度が重くて、存在が長ければ長いほど、感作を起こしやすいと感じています。
そうなった状態で、当院を受診される方も多くなっています。“湿疹”が軽く、じきに治ってしまうようなケースでは経皮感作は起こしにくいようです。
アトピー性皮膚炎がちょっと重いと、治療してもぶり返すチカラも強いので、治療をしていても経皮感作は起こしてしまったりします。
本当に「敵もしたたか」と感じてしまいます。