先日、食物アレルギーのお子さんが受診されました。
アナフィラキシーを起こして、病院に搬送され、一泊入院までしています。通常なら採血を行い、原因食品の特定を行いつつ、間違って口にした時の対応を指導します。
このケースでは、エピペンを処方し、どういう時に使うべきか、どこに注射するか、通う園にも指導が必要になったりします。
入院した病院からかかりつけ医に情報提供の手紙が書かれ、かかりつけ医がいま言った指導を行わなければいけない状況でした。
食物アレルギーの患者さんは多いし、どんな医師でも指導をキチンとできるとお考えでしょうか?。アナフィラキシーを起こしていますので、原因の特定をすることが重要であり、場合によっては負荷試験も必要になったりします。エピペンに関しても、周囲を見ていると必要な人に処方されていなかったり、やるべき指導が行われていなかったりすることが多いようです。
さて、今回のケースではどのような対応が行われたでしょう?。
正直、腹が立ったのですが、ほとんど何も行われず、園が困って当院の受診を促したという格好でした。もう最悪です。
医者の世界って、分からなければ「分かりません」、「できません」と言い、できる医師に紹介するというのが当たり前だと思われるでしょうが、当たり前のことができない、言えない医者は少なくありません。
アナフィラキシーまで起こしているのに、専門医に辿り着けない患者さんを気の毒に思います。
相談してくれれば、こういう時はこうすればいいんだとか、知識が今後の診療の糧となると思います。自ら放棄しているようです。残念ながら、こういう現実もあることを知っておいていただかなければいけないと思っています。