食物アレルギーの治療のポイントは、物心がつく前だと思っています。
普通の食物アレルギーは、経皮感作によって起こり、ほとんどが0歳のときに発症すると考えています。
一方、食物アレルギーは他にも「消化管アレルギー」や「食物依存性運動誘発アナフィラキシー」、「口腔アレルギー症候群」もあります。
「消化管アレルギー」は乳児期に卵黄が原因で発症することもありますが、幼児期に別の食品で発症することもあります。「食物依存性運動誘発アナフィラキシー」は10歳過ぎ、「口腔アレルギー症候群」は低年齢化が進んでいると言われますが、4、5歳から見られるようです。
どれも4、5歳だったり、10歳過ぎなどものの分別がついて発症することもあります。何が言いたいかというと、大きくなってから発症すると、また症状が出ないように食べたがらないということが起こります。
即時型反応と比べて、食べて治るのかまだ分かっていないことも多いと思いますが、少なくとも治ったかどうかの確認に食物負荷試験は必要だろうと考えています。負荷試験を勧めると、多くの患者さんが抵抗感を示します。
それは仕方ないとは思いますが、逆に即時型反応の一般的な食物アレルギーはもっと低年齢で発症してきますので、対応しやすいと考えています。