この場でよく書いていますが、アトピー性皮膚炎の湿疹から経皮感作が起こるとされます。
私が考えているのは、できるだけ早くアトピー性皮膚炎と診断し、ガッチリ治療すれば、経皮感作はかなり抑えられるということです。
実際には、アトピー性皮膚炎を「乳児湿疹」と診断してしまう医師が多く、キッチリと治療されないため、経皮感作が進み、食物アレルギーを発症してしまうことが少なくないと思います。
仮に食物アレルギーを発症したとしても、変に除去することなく、早期から食べさせたいところですが、除去されてしまうことも多々あります。
その辺のことを多くの医師に知ってもらいたいと学会や研究会で当院のデータを発表するようにしています。今年は2月、4月、5月と発表しており、これから先は6月、7月、8月、10月、11月の予定です。
これだけやっても、食物アレルギーに関して世の中を変えることはできません。続けることが大切と思っていますが、正直言ってたまに虚しくなることがあります。