食物アレルギーの診療に欠かせないものとして、食物負荷試験があります。
負荷試験は、以前はどうにでも卵1個、牛乳200ml、うどん200gを食べさせ、食べられなければ除去という指導をした医療機関が多かったように思います。
それが今では、段階的に食べさせて、食べられる範囲内で食べていくことが推奨されています。
負荷試験をやって、症状が出るということは、食べられる範囲を超えてしまったことを意味します。
その量から推測して、食べて何ともないであろう量を食べさせるという方法もあろうかと思います。
ただ、症状が出るということは、その症状が軽ければまだしも、強めに症状が出てしまえば、本人や母が食べることに恐怖心を抱いてしまいます。それ以降、頑なに食べることを拒否してしまうかもしれません。
そうすれば、負荷試験が食べられなくなるきっかけを作ったことになり、負荷試験はしなければよかったことになりかねません。
私が心がけているのは、症状が出る手前で負荷試験を終了するということ。これがまた難しい。
症状を起こさずに負荷試験を繰り返し、除去まで持っていくのがベストオブベストだと思っています。