食物アレルギーの診療をやっていると、ある心配が出てきます。
継続的に食べさせることで、食物アレルギーの「軽症」、「中等症」、一部の「重症」は除去が必要なくなると思っています。
となると、なかなか治らない「重症」の患者さんだけ残ってしまいます。
日頃から微量も食べられないとなると、わずかな量を摂取することでアレルギー症状が誘発されてしまうということになってしまいます。要はアナフィラキシー を起こしやすいと思います。
結局は、食物アレルギーの患者さんは減っていくけれど、アナフィラキシー を起こしやすい患者さんだけ残るということになると思います。
園や学校ではそういったお子さんの対応に気が抜けないし、「誤食」=「救急搬送」というような状況なるかもしれません。
つまり、治る人は除去が不要になるし、治らない人は常に対応に緊張が強いられてしまうというように患者さんが二極化するのではないかと思います。