小児科 すこやかアレルギークリニック

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2022年06月08日 更新

食物アレルギーの対応は、ふたつあると言いました。

湿疹の治療をして経皮感作を受けないようにするのが、そのうちのひとつとなります。これは証拠があるのか?。あると思います。

成育医療研究センターの報告によれば、アトピーの湿疹を治療するタイミングが早いか遅いかで2歳時の食物アレルギーの有無への影響を調べた研究があります。

湿疹が出て1ヶ月以内に治療すると、食物アレルギーの発症は13%に抑えられたのに対し、2ヶ月以内、3ヶ月以内、4ヶ月以内と治療のタイミングが遅くなるにつれて、2歳時の食物アレルギーの頻度が右肩上がりに増えていきます。

このデータを見たとき、皮膚治療をすることで食物アレルギーは抑えられる可能性があり、しかも早期介入の重要性を見た気がしました。

これってとても大切なことで、食物アレルギーで困り果てる人生をなかったことにできるということですよね?。

ただ、多くの小児科医、皮膚科医がアトピー性皮膚炎の湿疹を「乳児湿疹」と言い、過少な治療を行っていることが多いのが現実です。

多くの医師に乳児アトピー性皮膚炎に関心を持ってもらい、早期介入の重要性を知ってもらう必要があると考えています。