ラック先生が二重抗原曝露仮説を発表したのが2008年のことでした。
これは多くの医師にとって衝撃でした。皮膚からの刺激はアレルギーを引き起こし、口からだと寛容するというものです。
それからすると、食物アレルギーは二つの戦略があります。皮膚をキレイにして経皮感作を防ぐ戦略と、少しずつ食べさせていく戦略です。
これに関して、長年どうしたらいいのか考え実践してきました。確かに早期から食べさせていけば、かなり食べられるようになります。では、皮膚治療をして経皮感作を防ぐ必要はないかと言えば、あれもこれも経皮感作を受けてしまえば、それぞれを負荷試験をしなければなりません。
負荷試験に手間取っている間に、食べられなくなったりすることもあるかもしれません。やはり、ここは車の両輪。皮膚治療をしっかり行った上で、早期から食べさせる戦略がベストだと感じています。
できれば、皮膚治療も積極的に、しかも早期から行うことが重要なのだろうと考えています。