小児科 すこやかアレルギークリニック

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2022年09月03日 更新

昨日、アトピー性皮膚炎がアトピー性皮膚炎と診断されていないことが多いと書きました。

おそらく日本で一番使われている診断基準は、日本皮膚科学会のものだと思います。「湿疹の存在」、「痒み」の他に「慢性の経過」を確認する必要があります。それを乳児では2ヶ月間以上としています。

例えば治療し始めて2ヶ月経てば、診断できるはずですが、軽症なものは軒並み「乳児湿疹」などと診断されてしまっています。結構重くても、アトピーと診断されていないことも意外と少なくありません。

医師なんだから、診断基準に従わなければいけない。つまりルールに沿って診断や治療を進めていかないといけないのに、そうなっていないことが多いのです。

多分、赤ちゃんの湿疹を多くの小児科医、皮膚科医が「乳児湿疹」と思い込んでいて、「アトピー性皮膚炎ではない」と捉えているのだろうと考えています。

結果的にアトピー性皮膚炎という病気を軽んじて、診断を誤り、治療も中途半端なものになれば、改善するものも改善しないということになりかねません。そして経皮感作を許してしまう。

この辺を改善させていかなければならない、そう思っています。