1年ほど前でしょうか、重症なアトピー性皮膚炎の乳児が受診されました。
皮膚科に通っていましたが、改善がないため、周囲から当院を勧められての受診でした。まだ生後3、4ヶ月でしたので、何とかなる、何とかしたいと考えていました。
こういったケースでは食物アレルギーを抑えられるかどうか?と注目していたのですが、この時点で卵白はクラス4でした。
そこからアトピー性皮膚炎の治療をほぼ完璧に行ったと思います。しかしながら、2ヶ月後に卵白はクラス6に上がっていました。
経皮感作を止められなかったんだと考えています。通常はアトピー性皮膚炎はそこまで重くなく、ガッチリ治療すると卵の感作も陰性のままにできたり、もしくは上がってもクラス2程度に抑えることができると感じています。
感作を受けても、早期から食べさせると、まず食べられるようになります。しかしこのお子さんはバナナを食べて、アレルギー症状を起こしてしまいます。バナナアレルギーはそんなに多くはないはずですが…。
まだ続きがあるのですが、初診時から全力で治療してきたつもりですが、なかなか抑えきれていないようです。
皆さまが思う以上に早いタイミングで食物アレルギーが悪化しているというのは事実のように思っています。