食物アレルギーは、抗体の数値が高いというだけでは診断できないと言います。
また、過去に食べて症状が出れば、食物アレルギーの診断は確定ですが、時間の経過とともに治ってしまうこともあります。ずっと除去していては食べられないままなので、試しに医師の目の前で食べさせて、食べられるかどうかを判断するのが食物負荷試験です。
いわゆる確認の検査という訳ですが、以前のやり方は少々えげつなかったと思います。卵アレルギーなら卵焼き1個、乳アレルギーなら牛乳200ml、小麦アレルギーならうどん200gをどうにでも食べさせるという形をとっていました。
一度にそれだけの量を食べさせるのは危険なので、トータルの量を分割して3、4回に分けて負荷する方法ととっている医療機関が多かったと思います。
重症な食物アレルギー患者さんにこれをやってしまうと、アナフィラキシー を起こしてしまうことでしょう。
症状を起こせば、向こう1年は除去と学会も強く言っていたので、年に1回負荷試験をやり、食べられないからまた1年完全除去とやっている医療機関も少なくなかったと思います。
言いたいことは、昔も今も負荷試験で強い症状を起こしてはいけないということです。
それは医師の判断によって引き起こされたことであり、「負荷試験をしなければよかった」、「食べてはいけない」と患者さんにそう思わせてしまうと考えるからです。