小児科 すこやかアレルギークリニック

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初戦2
2023年02月14日 更新

食物アレルギーでアナフィラキシー を起こすと、多くの医師が1年除去と指導することが多いですが、低年齢では治りやすいので、当院ではそうしていないということを訴えてきました。

2番目に訴えたことは、卵白クラス6の患者さんの取り扱いです。

これもクラス6ともなると、症状が出てしまうので、抗体価が下がるまで除去なんて指導されがちだと思います。

このケースでも、当院は除去とはしていません。「いやいや、アナフィラキシー を起こしたらどうするの?」って言われてしまいそうです。

実はですね、過半数の患者さんが除去解除になっていました。

当院は、卵の負荷試験を3段階に分けて実施しています。1段階、2段階と負荷する食材と量が決まっていて、そこで終了としています。つまり、症状が出るまでやるのではなく、規定量を食べたら、終了なのです。

そして3段階目が卵焼きやスクランブルエッグとなっています。卵を完全除去の状態からですと、必ず1段階、2段階、そして卵焼きという感じでやっていますが、1段階目が終わると自信がついて、意外と食べ進める方もいらっしゃいます。その場合は2段階を飛ばして、卵焼きとすることもあります。

先ほど、過半数がクラス6であっても解除していると言いましたが、実はそのうちのほとんどが症状を起こさずに3つの段階をクリアしているのです。

卵白クラス6ですと、アナフィラキシー を怖がって一切の卵を食べさせないドクターや親御さんが多いですが、アナフィラキシー どころか、じんましんなどすら出ることなく卵焼きを食べられるお子さんが結高「るのです。

これも長年の負荷試験人生の中で、編み出したものです。これも今回の学会で披露してきました。

この戦法が誰でも使えるかというと、微量でアナフィラキシー を繰り返している患者さんは、おそらく1段階目も難しいと思います。そこだけ注意が必要です。