アナフィラキシーショックの状態になると、全身の血管が開くというか、たるむというか、血管に血液が溜まるようになります。
さらに血管透過性が亢進して、血管外に血液がしみ出し、酸素や栄養を運ぶ血液が減っていきます。前も言いましたが、アナフィラキシーショックになって10分間で血管内の血液の35%が失われるという報告もあります。
今日は、先日ご紹介した「ショック」という本から図を提示したいと思います。心臓から送り出される血液のことを「心拍出量」と言いますが、ご覧のようにアナフィラキシーショックの進行に伴い、心拍出量が低下していきます。
「ショック」の定義のところで触れましたが、徐々に身体の組織に提供される酸素の量が減っていくことを意味していると思います。
