アナフィラキシー ショックの状態に陥っても、本来なら血圧がさがるところを、それは生命の危機を意味するので、血圧は一時期さがりませんでした。
それを「代償期」と言います。
身体が危機的な状況を乗り切ろうと、自前のアドレナリンを出して心拍数を上げる、血管を収縮させることで血圧を上げようとしているのです。
ですから、アナフィラキシー ショックの状態なのに、血圧がさがっていないのでした。
逆に、要注意とも言えませんかね?。「アナフィラキシー ショックだから血圧が下がっているだろう」、「あれ、下がっていない」、「アナフィラキシー ショックではないんだ」なんてなると困ります。
自前のアドレナリンを出して血圧をさげないようにしているのだけれど、アナフィラキシー ショックが重症だと「代償」しきれずに、徐々に心拍数が減ってきます。
それに伴い、血圧は下がってきます。これを「非代償期」と言いますが、もはや危険な状況です。
理想的には、身体がまだカバーできている状況で、アドレナリンを補充したいと考えています。それが「エピペン」を打つという行為になります。
非代償期になり、アナフィラキシー ショックがかなり進行した状態で「エピペン」を打っても救命は困難になります。