小児科 すこやかアレルギークリニック

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ショック6
2023年03月09日 更新

人はアナフィラキシー ショックに陥った場合、血管が拡張し、それだけでも血圧が下がるのに、血管透過性が亢進し、血管内から血液成分が漏れ出すということが起きます。

前も書きましたが、アナフィラキシー ショックの状態になって、10分ほどで血液の35%が漏れ出てしまうなんて報告もあります。

食物アレルギー対応で、「エピペンを打てばいいんでしょ」と思っている人もいるかもしれませんが、血圧が下がりすぎたり、血管内の血液が失われ過ぎた状態でエピペンを使用しても効果は期待できません。

実際、10年前の東京の小学校での死亡事故では、校長先生がエピペンを打ちましたが、尊い命を救うことができませんでした。

エピペンは心臓が止まった状態では、有効ではないとされます。その時はいろんな要素が後手に回り、もしかしたら心停止、もしくはそれに近い状態だったと思われます。

そうなる前に打つ手はあったはずなのです。それを念頭に対応にあたるべきだろうと考えています。