アトピー性皮膚炎の治療は簡単ではありません。
まず薬の使い方。多くの医師や患者さんが違った捉え方をしているように思います。つまり、「塗って良くなったら、塗るのをやめて悪化したらまた塗る」というのが当たり前だと思っていること。
一旦は回復傾向になるので、正しいことをやっているかのように感じます。でも、やり方が正しくないからすぐにぶり返す訳です。
塗り続けて、皮膚を良い状態に保ち続ければ、皮膚はぶり返しにくくなります。そうやって良いクセをつける必要があります。
良いクセがつく前に塗るのをやめるのは、変なことをやっていると言えます。
先日、その辺の理解が足りていなかった親御さんが4歳の子を連れて受診されました。皮膚はだいぶ悪い状態でした。
以前、説明したはずですが、再度説明し直し、キッチリと塗るよう指導し、ステロイド軟膏と保湿剤を混ぜたものを処方しました。
どれだけ短期で良くなるかを親御さんと共有したかったので、2週間後に再診していただきました。
2週間後、診察室に入ってきた女の子が口にした言葉が以下の通りでした。
「あの薬、効くね〜」
4歳のお子さんにも理解してもらえて、うれしいです。