PACI STUDYでは、「湿疹が出たら塗る」治療と「湿疹がないところにも塗る」治療を比較したものでした。
いわゆる「リアクティブ」療法と「プロアクティブ」療法の比較になります。一般的には従来の治療と、強化した治療を比較したものとされています。
では、従来の治療がどこの小児科、皮膚科で行われているかと言われると、それは違うと言えると思います。
何故なら、多くはアトピー性皮膚炎とも診断されず、キンダベートなどの湿疹を抑えきれないような弱いステロイド軟膏を薄く塗っているからです。
“従来の治療”と“アグレッシブな治療”を行い、前者が41.9%のところを後者が31.4%に減らすことができたという結果でした。
もしかしたら、それだけガッチリ治療したにも関わらず、「大して変わらないじゃないか」という意見もあろうかと思います。
おそらく多くの患者さんが受けている治療だと、卵アレルギーの41.9%にとどまらず、もっと高い数値になったと思われます。
今回の研究で従来よりも25%卵アレルギーの発生を減らすことができたと言いますが、実はそれ以上の効果が得られているのだろうと考えています。