先日、18歳になり、「今年、高校を卒業して就職します」という高校生が数年振りに受診されました。
小さい頃、食物アレルギーでよく受診していて、印象深いお子さんでした。
当初は卵や乳のアレルギーがありました。年齢から考えると、当院が開院した当初に幼児期から通ってくれていたことになります。
親御さんによると「調理男子」だそうで、自分で卵を調理して卵料理をペロリと平らげるのだそうです。もちろん牛乳も気にせず飲んでいます。
この子が幼児の頃は、抗体価が高ければ、食べて症状を起こしてれば除去、除去という時代でした。私は恩師の先生に「食べられるものは加工品であっても食べさせる」と教えられていたため、段階的に食べさせていたのがよかったと思われます。
中には食物負荷試験を行って、食べられることを確認しているのに、怖がって食べていませんと言われることもたまにあります。ただ、この患者さんはそういう時代背景の中で、食べ慣れ、卵や乳アレルギーを克服していったことになるのでしょう。
誰も言ってくれないから言いますが、開院以来、何百、何千とこういう患者さんを診ていた自負があります。教育委員会さんは分かっていないようですが、この地域で誰も代わりはいないと思っています。