食物アレルギーの専門的な診療をやっていると、いろいろと目にします。
何をかというと、魚全部除去とか、魚介類(甲殻類、軟体類、貝類)全部除去とか、ナッツ類(クルミもカシューナッツもアーモンドも)除去などといった似た者同士一括除去というものです。
これは医師の指導の場合もあるし、親御さんが心配でっていうこともあるようです。
最近は食物アレルギーが厳しいため、園や学校側が一括りに除去させてくれ、というケースもありそうです。
今はエビデンスが重視される時代です。食物アレルギーは抗体価だけでは診断できないため、また経験上、上記の除去の仕方は正しいことは少ないと思います。
実際、親御さんに「食べられるものは食べさせてあげたいでしょう?」と聞くと、全員がイエスと答えます。
結局、子どもに「あなたは食べられない」と言って、食べられるものを食べられなくしているように感じています。ですから、私はこういう考え方をなくしたい、と考えています。