誤食事故の被害児童がつらい思いをしているようです。それについて書きたいのですが、今日は当院のデータを何かの目安にしていただきたいと思っています。
0歳の時にアトピー性皮膚炎と診断されたお子さんを乳児アトピー性皮膚炎と言いますが、その一部が経皮感作を受けます。そしてその一部が食物アレルギーを発症します。
乳児アトピー性皮膚炎がキチンと診断されなかったり、治療が不十分で「湿疹」を長引かせると、食物アレルギーを発症しやすくなります。また感作を受けても、「早期」から食べさせると除去解除しやすいと言われています。
先月の学会で、日本の第一人者が「湿疹」や「早期」というキーワードを繰り返していたと言いました。確かに有名な専門施設では、難治化した患者さんが集まることが多いため、「湿疹」への対応ができていれば、「早期」摂取ができればという話になったという訳です。
実は当院では両方に対応しています。今日は一番多い卵のついて紹介したいと思います。
ある2年の間に乳児アトピー性皮膚炎と診断したお子さんのうち、100名あまりが卵白の感作を受けていました。途中、負荷試験を受けずに通院がなくなったごく一部の患児は除外さぜるを得ませんが、集計してみると96%が解除になっていました。
なお、卵黄の消化管アレルギーも10名弱いましたが、全例解除になっていました。
100%を目指しているので「100%ではなかったか」というのが私の感想ですが、これくらい期待でいるものだと思っていただければと考えています。