「アレルギーマーチ」という子どものアレルギーの発症様式があり、それに沿ってアトピー性皮膚炎、食物アレルギー、喘息、アレルギー性鼻炎の順で発症してくることが知られています。
この4つの病気の起点がアトピー性皮膚炎になっており、アトピー性皮膚炎をいかに的確に早期に見つけ、治療していくかが重要なポイントになっています。
昨日、アレルギー専門医であっても、診断されていないことに触れました。
全国的に食物アレルギーによりチカラを入れている専門施設がありますが、これまでいかに食べさせるかに注力してきて、アトピー性皮膚炎の診療がちょっとおろそかになっているところもなかった訳ではありません。2つの病気を切り離して考えていたのでしょう。
食物アレルギーとアトピー性皮膚炎は切っても切れない関係にあり、仮に食物アレルギーが除去解除になったとしても、皮膚のかゆみが強ければ片手落ちというところだろうと思います。
そもそも食物アレルギーが重い人は、少量でも食べるのが難しいのですが、アトピー性皮膚炎が重症であり、抗体価もクラス5とか6と高値をとることが多いです。この場合、湿疹のコントロールもたやすくはありません。
食物アレルギーの治療だけなされ、皮膚治療がおざなりになっているケースも見かけます。
アレルギーの基本は、アトピー性皮膚炎の攻略であることを知っていただきたいと思っています。