この22日に起きたガラス片の混入事故ですが、昨日事故の起きた直江津南小の児童が受診するかもと思って注意しながら診療していましたが、当院に受診はありませんでした。
確かにとんでもない事故なので、全国ニュースでも報道されていたようです。20代と言われる若い担任は全国民を敵に回したように感じているのではないかと、ちょっと心配しています。
そんな若手が困った場面に遭遇したら、普通は上司に相談するのだろうと思います。
昨日も言ったように、この学校は昨年9月に重症な卵アレルギーのお子さんに対し、誤食と思われる事故を起こしています。
状況はこうです。この児童には卵抜きのスープが提供されていたにもかかわらず、クラスメイトがかきたま汁を患児の机の上に置きます。何かの拍子に肘にかきたま汁の卵が付着し、肘を洗いました。その後、蕁麻疹が出て、しまいには腹痛や咳も出てきたため、呼ばれた保護者がエピペンを打って、病院に救急搬送されたという流れになっています。
教育委員会は、肘についただけで誤食事故は起こしておらず、アナフィラキシーも起きていないと一方的な発表を行います。
私は主治医として、卵が肘についても何も起きないことを確認しています。結局、この経緯を最初から知る者は直江津南小の職員にしかおらず、保護者は事故の経緯を明らかにして欲しいと求めました。
途中からの経過を知る保護者と最初から知る学校側の両者で経過を作り上げるのが筋ですが、教育委員会は自分たちが間に入らないとその作業はできないと言ってきたのです。
結局不毛な時間が過ぎ、被害児童は怖くて学校にも行けないため、弁護士に相談するしかありませんでした。
そうしたら教育委員会側も弁護士を立ててきて、保護者の知っている事実は異なる「事故の経過」を出してきて、すべてに配慮し対応した。我々は悪くないと主張してきたのです。常識的には考えづらいことです。
話が長くなってしまいました。もともとの教育委員会の隠ぺい体質はありますが、校長の意向も大きいと思っています。教育者が保身のためにいろいろ仕掛けてくるとはと驚いているところです。
これからは私の推測ですが、22日の事故の担任では校長に気軽に相談できる雰囲気がなかったのではないかと感じているのです。
再発防止として、教育委員会は混入の可能性があれば給食中止する指導を徹底したと言いますが、上から力で抑えるだけではなく、若手が気軽に相談できる環境を作ることも重要なのではないかと思っています。