上越では、新型インフルエンザが流行中ですが、最近はあまり増えていない印象を持っています。しかし、近隣の市では、一旦減り始めた患者さんがまた増えてきているそうで、まだまだ油断はできません。
先日、変わった体験を2回しました。
ひとつは、インフルエンザを疑って検査をしたらインフルエンザのA型とB型が両方陽性に出ていました。インフルエンザには血液型のようにAB型ってのはないし…。新型インフルエンザが流行中ですので、A型のみ陽性なら「新型でした」で済んだのですが、B型も陽性となると判断に困ります。
たまたま同時にA型とB型両方にかかったのかもしれないし、B型は間違いかもしれないし、検査キットの不具合で両方陽性を示したのかもしれない。結局、新型にも季節性のB型にもタミフルは有効ですので、処方して治療することにはしました。ただ、何かスッキリしません。
もうひとつです。1ヶ月以上前のことでしょうか。発熱で受診したお子さんにインフルエンザの検査をしてみると、Aのところにわずかに反応が出ました。普通は何も反応はないので、インフルエンザに軽くかかっていたために反応が弱いと考えて、タミフルを処方しました。しかし、先日、また発熱で受診され、今度はハッキリとA型が出ました。
新型に2回かかったのか、片方は新型でもう一方が季節性のA型だったのか、以前のうっすら出たのは検査キットの不具合で出たものなのか、これまた判断は難しいと思います。
しかし、先日の患者さんは2週間前に父親が39度の熱があり、インフルエンザの検査は陰性だったようですが、状況からインフルエンザとして治療されていました。そんな中でお子さんが発熱し、しっかりA型が陽性に出ました。
しかし、一旦症状はきれいに治っていたにもかかわらず、2週間経ってまた発熱で受診されました。今度はぐったりしており、やや重症感も漂っており、念のためと思いインフルエンザを検査したところ、しっかりとA型が出ました!。
ここまでハッキリと陽性に出ると、さすがにA型に2回かかったと判断すべきでしょう。実際にこんな経験をされている小児科医は県内にはいらっしゃいます。片方が新型で、もう一方が季節性のA型と判断するのが妥当かなと思います。
この患者さんは隣の市から受診された方でしたが、となると上越にも季節性インフルエンザが流行するのも時間の問題かもしれません。ふと考えてみると、もう12月の中旬であり、季節性が出てきてもおかしくない時期になっています。
現時点で国の方針により、インフルエンザのA型と診断されたら、新型ワクチンを接種する必要はなしとされていますが、季節性のA型にかかったのを新型インフルエンザと混同し、新型ワクチンを受けないでいると、新型インフルエンザは予防することはできないことになります。以前から予想できていたことですが、これからドンドン現場が混乱するでしょうね。
これだけインフルエンザが流行すると、発熱するとすぐにインフルエンザを心配して受診するケースが多々あります。検査でインフルエンザが出なければ、原因追及のために採血をして炎症反応を調べたり、いま上越で流行中のRSウィルスをチェックする必要が出てきます。1回診察して、2回目検査結果を説明し、更に検査が必要とされるケースは3回目説明しなければなりません。その上、新型と季節性のインフルエンザワクチンの接種もあり、その他、アレルギー患者さんの定期診察、乳児検診、三種混合やMRワクチンの接種などなど、ただでさえ小児科は多忙です。
今日述べたインフルエンザの季節性が増えてくれば、どうなってしまうのでしょうか?。


