小児科 すこやかアレルギークリニック

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2009年12月16日 更新

先日、湿疹で皮膚科に通っていたお子さんが「アトピーかもしれない」と言われたため、当院を受診して下さいました。

当院に移ってこられる患者さんをみていると、これまでほとんどアトピーと診断してこなかった皮膚科でした。いつも私は「診断がついていなければ治療できない」、「診断が間違っていると的確な治療に進めない」と言っています。少しは影響を受けているのではないかと思いました。それは食事のことには一切触れなかった先生なのですが、今回は「卵は気をつけた方がいい」とアドバイスを送っていたからです。

ただし、アレルギー検査もしておらず、「本当に卵に注意する必要があるの?」、「なぜ卵なの?」と思ってしまいました。医師は小児科医だけでなく、皮膚科医も根拠のある医療を行わなければ、患者さんが気の毒です。

これもいつも言っているのですが、「分からないことを分からないと言う」ことは医師にとって非常に大切なことでしょう。その先生が食物アレルギーについてどこまで勉強しているのかは分かりませんが、知ったかぶりはいけません。一般的には、食物アレルギーに詳しい皮膚科医はほとんどいないと思います。

別の患者さんが当院を受診されました。アトピー性皮膚炎でしたが、今度は別の小児科でアレルギー検査をしており、ミルクはクラス2でした。その結果を参考にして「アレルギー対策のミルクを使うように」と指導していました。

お母さんはそれを聞いて疑問を感じました。なぜかと言うと、既に普通ミルクを飲んでいたからです。飲んでも明らかな不具合はありませんでした。根拠もなく、アレルギー用の高価なミルクを勧めるのもちょっと変というか、冷静に判断しないといけません。ちなみにミルクが悪いかどうか皮膚テストを行いましたが陰性であり、普通ミルクを再開して頂くことにしました。

これは患者さんから聞いたのですが、ある耳鼻科の先生は子どもをよく診てくれるそうです。食物アレルギーがあり、それを心配している親御さんが「卵の入ったものを食べさせたら皮膚が悪くなった気がする」と言ったら「卵のせいだ」と言われたそうです。そのお子さんは卵製品はある程度食べています。私がよく状況を聞いても、卵のせいかどうかは判断できないのです。耳鼻科で食物アレルギーに詳しい先生はまずいないはずです。全くの専門外だからです。

一般的に皮膚科医は食物アレルギーをあまり気にしていませんが、親御さんは卵やミルクなど母乳経由の微量なものまで非常に気にします。言葉は適切か分かりませんが、皮膚科医が親御さんの考えに迎合しているのであれば、それよりもまず食物アレルギーについて基礎知識を身につけて、微妙な変化を観察し、その患者さんにとって食物除去が必要かどうかを判断すべきでしょう。信念を持って医療をすべきだと思っています。耳鼻科も含め、根拠のないことは言わない方がいいと思うのです。

開業医は、医師が一人しかおらず、経営は患者を多く集めたもの勝ち、みたいなところがあります。周囲にもメディアに出まくって宣伝活動に余念のない医師もいます。本当に実力があってテレビから呼ばれる医師と、コネを使って出してもらっている医師もいます。後者は往々にして根拠のないことをしていることが多いように感じています。経営に一生懸命で、信念を持っているとは思えないような医療をしている開業医は時々見かけます。とにかく患者を手放さないようにしているようです。

患者さんが医師の説明に納得できず、当院を受診されるケースは後を絶ちません。ボロが出てしまうこともあるのだと思います。開業医の仕事は医院の経営を安定させることでしょうか?。昨日のRSウィルスを調べない医師もそうですが、患者さんをバカにした医療をやっているとしか思えません。

私は真面目に誠意を尽くして診療していれば、自ずと経営は安定してくると思っています。患者さんのために全力を出してぶつかる熱い開業医が増えて欲しいと願っています。