10日に新型インフルエンザのワクチンの次回の供給量の案内が届きました。
昨日触れた通り、ぜんそくがないけれど、食物アレルギーが心配でお困りの方などに優先して接種したいと考えています。近々、体制を整えて予約を始めるつもりでいます。
さて、私は常々「ヤブ医者にはなりたくない」と思っています。
私の考える“ヤブ医者”とは、当然医療レベルの低い医者ですが、数をこなすことに夢中な医者、原因を追及しない医者、説明をしない医者、予防接種や検診など現金収入のなることだけに熱心な医者などがパッと頭に浮かびます。
先日、当院かかりつけのお子さんが、熱と咳がひどかったため、ある事情で別の小児科に行ったそうです。熱が下がらず、ゼーゼー言って夜も眠れなかったそうですが、元々ぜんそくのないお子さんです。ゼーゼーするはずがありません。
そこまで話を聞いて、私はRSウィルスの病状であると理解しました。ぜんそくの既往のないお子さんがゼーゼーすれば、普通の小児科医ならRSウィルスが真っ先に頭に浮かばなければなりません。研修医でも分かることです。
今、上越地方ではRSウィルスが大流行しています。熱が続けば、親御さんはインフルエンザを心配するでしょうが、陰性だった場合、かなりの確率でRSウィルスが検出されます。呼吸器にこだわっている当院であっても、インフルエンザと区別がつきにくい場合も多いです。
いつも言っている通り、RSウィルスを外来で調べると、医院はその分赤字になります。それでも原因を追及するために、当院はRSウィルスかどうかを調べていますが、ここ最近で20人以上検出されています。
当院のような、アレルギーの患者さんが主に来院する医院でもこれくらいです。他の小児科には大勢RSウィルスにかかった患者さんの受診があるはずです。ところが、自院で感染症情報にRSウィルスがいないことになっている医療機関もあります。ハッキリ言って情けなくなります。もうちょっと患者さんのために、真実を明らかにする努力は必要だと思うからです。
ちなみに、先の当院の患者さんはマイコプラズマと診断されていました。いまこれだけRSウィルスが流行していて、私自身こだわって診察していてRSウィルスの症状は理解しているつもりです。診断が間違っている、もしくはたまたまマイコプラズマの合併があったが、主体はRSウィルスなんだろうと想像できます。当院はマイコプラズマで4日も点滴に通わせたことは一度もなく、マイコプラズマの点滴などを4日も必要としたと言うことは、マイコプラズマでなかったんだろうと思います。
RSウィルスは熱が続き、咳もひどく、当院でも入院加療がベストと思えば、病院に紹介しています。この患者さんも話を伺う限り、入院を考えてもよかったのだと思います。点滴に通わせれば、医院の収入が上がりますから、紹介しない医師もいます。
上越で診療していると、医者に任せっきりで、場合によっては適正な入院や治療がなされていないケースを時として見かけます。お子さんを守るために、上越の小児医療はもう少し成熟しないといけないと思っています。
それにしても、熱や咳が続くとマイコプラズマと診断してばかりいる医療機関もありますが、当院に移ってこられてマイコプラズマを検査しても反応が出ないケースが多々あります。患者さんには、マイコプラズマの検査キットを見せてもらい、本当に反応が陽性なのかを確認して頂きたいと思っています。
損得を考えてRSウィスルを調べない医者も、私はヤブだと思っています。当院で調べてRSウィルスが陽性だと告げると、ほとんどの親御さんから「RSウィルスって何ですか?」と質問されます。医者が調べないから、患者さんが知らないのです。
RSウィルスは感染力が極めて強く、インフルエンザのタミフルのような特効薬も存在しません。とてもやっかいなウィルスです。各開業医が真面目に調べないと、院内感染を起こすことでしょう。幼稚園や保育園の先生方もご存知でない方が多く、RSウィルスに関する注意点など、本来子ども達のために知っておかなければならないと思います。
医者の都合で、認識が足りないのだとしたら上越の子どもや親御さん達に申し訳なく思っています。RSウィルスに関する情報を園の先生方に理解して頂く方法を検討しています。ひとつひとつ上越の子ども達のために、レベルアップを図る努力をしていきたいと思っています。


