小児科 すこやかアレルギークリニック

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新型ワクチンの戦略を練っています
2009年10月31日 更新

新型インフルエンザのワクチンが私の予想通り、ここ最近になって急に動き出しました。

11月2日から一斉に接種開始と言われていましたが、バラツキがありますね。ニュースでは山口県など3県で妊婦に対して接種が始まったと言っていますし、新潟県では来週末にならないとワクチンが手元に届かないようです。

今回、県内の1400施設に対し、何本のワクチンが入荷するか連絡は行っているはずです。多分、どの医療機関でも「雀の涙」程度のようです。それをどう有効に活用するかは医師の腕の見せ所だろうと思います。

そろそろ各医院でも予約開始なんてホームページなどで告知があることでしょう。調べてみると、まだ何の案内もない施設もありますし、ある小児科ではぜんそく、心臓病、腎臓病、てんかんなどで薬を飲んでいる患者を接種対象として呼びかけています。

当院は、今回は予約はお受けできなさそうです。待っておられた方々には申し訳なく思っています。特にかかりつけの患者さんは情報を欲しがっていますが、ニュースや新聞は全く当てにならず、ここ最近になってまともな報道をしています。的確な情報を持って頂きたいがために、ここ最近は連日、新型インフルエンザワクチンに触れているつもりです。

当院は普通の小児科からすると、かなり特殊なようです。軽いぜんそくの患者さんも含めると1000人くらいは診ていると思いますが、当然「雀の涙」のワクチンでは対応しきれません。予約開始となると一斉に電話が鳴り止まない状況になると思いますが、軽いぜんそくの患者さんだけで予約が埋まってしまったら、私自身は理不尽さというか違和感を覚えることでしょう。

当院では普通の開業医では対応できないような重症な幼児のぜんそく患者さんも診ています。鼻風邪くらいでゼーゼー言って、呼吸困難を起こしてしまいます。学会で重症ぜんそくの新しい治療を学んでいますので、もちろん全力で治療に当たっていますし、薬はフル装備になっています。

こういう子たちが新型インフルエンザにかかった時の状況は簡単に予想できるのです。ぜんそくの乳幼児は苦しくても「苦しい」とは言えずに、ひたすら我慢しています。というか我慢させられています。新型インフルエンザも季節性ワクチンのように幼児の場合は、効果は良くて50%くらいでしょうか?。それでも重症化のリスクを抑える必要はあると考えています。

今回のワクチンは0.5ml、1ml、10mlの3種類あるそうです。10mlの仕様があるなんて初めて知りました。これが曲者です。大人なら1回で0.5ml使いますから20人分です。仮に1~5歳までのお子さんなら0.2ml使いますので、50人分となります。これは1日で使い切る決まりになっています。

当院には数十人分の配分がありました。「えっ、そんなにあるならうちの子にも」と思われたかもしれませんが、1000人くらい診ていると、先に述べたような重症児もしくはそれに準じるお子さんは100人くらいはおり、全く足りない状況です。少なくとも今回の供給分に関しては、私が選定した患者さんを最優先とすることでご理解ください。

当院はアレルギーのお子さんが多く、患者さんとの信頼関係を重視しています。「混んでいるから、説明する時間がない」という理論が通用させられている現状はおかしいと思っています。当院は説明が長い上に、平日は季節性ワクチンの予約も入っています。10mlのワクチンを使い切るには、新型ワクチンを接種する日は土曜しかありません。

新型ワクチンが近々入ってきますが、ようやく具体的な接種の進め方を検討できる段階になりました。なお、多分11月20日ころでしょうか、次のワクチンが入荷予定になっています。当院はそれでもワクチンが足りないため、小学生以上のフルタイドやアドエアなどの吸入ステロイドを使用している、その次に重症なお子さん達の接種を進める予定でいます。