ご存知の通り、新型インフルエンザに罹患すると、基礎疾患のある子どもは重症化しやすいと言われています。
当院は小児ぜんそくなど、まさに基礎疾患のある子ども達を中心に診療していますので、ぜんそくの悪化や重症化を防ぐ意味でも、新型インフルエンザのワクチンがどのように接種されるのか、国の決定に注目しています。自分の患者は自分で守らなければならないと考えています。
ただ、新型インフルエンザだけでなく、ぜんそくなどは季節性インフルエンザでも悪化します。ですから、予防接種は力を抜くなんてことはできないのです。
一方、予防接種は医院の収入になります。多く打てば、経営的にも有利です。今でこそ、日本脳炎の予防接種が再開されましたが、4年程前にいきなり休止となり、市場から日本脳炎のワクチンが消えました。なぜか、ある医療機関に風邪などでかかる度に「日本脳炎のワクチンをやりなさい」と勧められるのだそうです。私は国の方針で止まったことなので、「何故だろう?」と考えていました。
某県某市の医療機関では新型インフルエンザのワクチンの予約を開始したそうだと話題に取り上げたことがあります。当院のような診療所でワクチンを確実に接種できるのか、まだハッキリと決まっていません。つい先日も、アメリカの研究結果が明らかになり、新型の場合9歳以下の子どもは免疫の付きが悪いので、2回接種が必要ということです。この結果を受け、ワクチン不足を考え合わせると、もしかしたら10~12歳は1回になるかもしれません。更に私も注目している「基礎疾患」の取り扱いも具体的なアナウンスはまだありません。
新型インフルエンザのワクチンは、誰もが接種を希望されると思うので、予約を始めれば殺到することが予想されます。確実にその患者さんに打てると分かって初めて「予約」できると思うので、できなかった時にその責任は重いと思います。当院の患者さんにも打ってあげたいのは山々ですが、こんな情報不足の状態で予約を始められるはずもなく、このタイミングの予約開始はやっぱり「何故だろう?」って思います。
責任のある仕事をしたなら報酬を得るのは当然だと思います。しかし、露骨と思われても仕方ないようなのはどうかと思っています。この時期は例年のことでしょうが、医療機関を受診すると季節性インフルエンザワクチンを勧められる方も多いと思います。実際、昨年当院で診ているぜんそくのお子さんが別の医療機関に風邪か何かでかかった時に、インフルエンザワクチンを勧められました。
私の考え過ぎかもしれませんが、「経営のことを考えている」と思われるのは好きではありません。実際にあまり考えていないつもりです。すでに季節性のワクチンに何百人もの予約を頂いているようですが、実は誰一人として当院からワクチンを勧めてはいません。そういう意味では、当院は変な小児科なのかもしれません。
当院はアレルギーで困り果てている患者さんの受診が多いので、いまだに新患には20~30分かけて話をしています。来月になれば、季節性のワクチンも開始になります。アレルギーの患者さんに手を抜くことは嫌なのでこれまで通りのやり方でいきますが、そうなると平日は何人も接種できません。ですから土曜の午後にもワクチンの枠を作らないといけません。
今年は新型ワクチンもあるので、2倍の労力がかかるのでしょうか。そう考えると不安もなくはありません。当院は変な小児科ですが、患者さんのために頑張らないといけないと思っています。


