小児科 すこやかアレルギークリニック

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お節介な検査
2009年08月27日 更新

当院には、多くの食物アレルギーの患者さんが通院されています。

この夏は毎日のように「食物負荷試験」をやっていました。それから得たノウハウなど、この場で書きたいことがいっぱいあります。「食物負荷試験」はやったことのある医師にしか、分からない経験ができるのです。

この春まで上越市に住んでいらして、その後新潟市に引っ越された卵アレルギーのお子さんがいました。私の認識している範囲では、新潟市で「食物負荷試験」をやっているのは1施設ほどしかないと思います。患者さんのお母さんには、その病院か当院で「食物負荷試験」をやりましょうと話していました。

夏休みを利用し、「食物負荷試験」のために当院を受診して下さいました。親御さんの期待に応えて、シロクロをつけなければなりません。

少し前のアレルギー検査で卵白の値はクラス3。ほとんどの小児科医が卵を除去するように指示するような値でした。まず最初に卵入りのお菓子を負荷することにしました。私も卵焼きではアレルギー症状が出る可能性が高いと考えたので、卵入りのお菓子の負荷試験をすることにしました。

患者さんはまだ小さいので、クラス3ですとお菓子程度でも症状が誘発されることがあります。しかし、実際に「食物負荷試験」をやってみると、あっさりクリア!。全く危なげない負荷試験でした。

私の中で、ある考えが浮かんできました。せっかく新潟市から来られているので、「この際、卵焼きがどれくらい食べられるか挑戦すべきではないか?」というものです。

「食物負荷試験」は仮に症状が出ても、「ここまでが今の限界なんだ」とハッキリ分かるので、クラス3で卵焼きの負荷試験を行うことは決して危ない賭けでもありません。ただし、専門医でない小児科医にはあまり真似をして欲しいものではありません。検査の進め方には微妙なさじ加減なり、専門家ならではのノウハウが必要だからです。

患者さんは、夏休みを利用して実家に戻って来られていたので、日を改めて卵焼きの「食物負荷試験」を行うことにしました。

結果は、セーフ!!。卵白の数字がまだ高くても、卵アレルギーは立派に克服していました。お母さんの嬉しそうな顔を見る度に、自分は小児アレルギー、特に食物アレルギーを専門にしてよかったと思います。

「食物負荷試験」はある意味、お節介な検査と言えるかもしれません。新潟県で継続的に「食物負荷試験」をやっている施設は2~3施設でしょうか。逆になぜ普及しないかを考えてみると、「負荷試験をみたことがない」、「時間がかかる」、「アナフィラキシーを起こすかもしれず危険だ」などが挙げられるでしょうか?。私はアレルギー検査だけで除去されている患者さんをみるにつけ、無関心ではいられないのです。

「食物負荷試験」をやればやる程、アレルギー検査だけで除去や制限を指示されている現状に理不尽さを感じています。それを新潟県内の食物アレルギーで困っている患者さん全てに伝えたいと思っています。

除去している限りは、何も起きないのですが、どうしてもお節介を焼きたくなってしまうのです。これからもどんどんお節介を焼き続けるつもりでいます。