先日、発作を繰り返すお子さんが、ある医療機関で「子どものぜんそくは吸入はしない。点滴が一番良い治療だ。」と説明されていたことをお話ししました。
あまりに点滴に通院してばかりいるために、母が失職してしまったそうです。こういう場合、私は「一番良い治療をしよう」と燃えます。
こういう時は往々にして「ガイドライン」通りの治療がなされていないことが多いのです。私のよく言う「ガイドライン」では、このお子さんの場合は発作を繰り返さないように予防しなければならないとされています。実は、予防的治療をされていなかったので、ものすごく発作を起こしやすい状況だったのです。
当院を受診されてから、まず内服のぜんそく薬で治療を開始しました。軽いお子さんならあっという間に症状は落ち着くのですが、この患者さんの場合は発作を起こしやすいクセが定着してしまっていて、なかなかゼーゼーが止まりません。
結局、前医では吸入はしないと説明されていましたが、吸入ステロイドを使わなければならないくらい重症であることが判明し、つい最近から治療を始めさせて頂いています。お母さんからすれば、全く逆の説明をされ、しないはずの治療をしていることになるのですが、「ガイドライン」を示してお子さんの治療はこうするのがいいと説明しているため、私のことを信頼して下さっているようです。
先日、その子の上のお子さんも受診して下さいました。兄弟で体質が似ることも多いのですが、お兄ちゃんもぜんそくがあるようです。親御さんの話ではしょっちゅう熱を出すそうで、前医では「この子は原因不明の熱を出しやすい。」と説明されていて、その都度点滴を繰り返されていました。「男の子は弱いので、こういうことはよくある。」とも言われていたそうです。
なんか分かるような、分からない説明です。そもそも親御さんは素人なので、プロである小児科医に発熱の原因をつき止め、治療することを望んで受診されているのです。原因が分からなければ、設備の整った病院に紹介するなり、血液検査をしたり、最近は中耳炎を繰り返す子どもも多いので耳を診てみるなり対応はあると思うのです。
親御さんも「原因不明」と言われて、しかも繰り返しており、不安は募っていったと思います。今後は当院で診させて頂き、本当に「原因不明」なのか確認したいと思っています。
それにしても、いろんな説明があるものだと思います。いずれにしても私の仕事は、お母さんが安心して仕事に励むことができるくらいにご兄弟の症状を何とか安定させることだと思っています。


