小児科 すこやかアレルギークリニック

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高校生のぜんそく
2009年08月11日 更新

昨日は、重症なアトピー性皮膚炎の高校生の治療をしている話をしました。

先日、重症なアレルギー体質の別の高校生が受診されました。

幼小児期からぜんそくがあったようですが、近くの小児科では“ぜんそく性気管支炎”と診断されており、継続的には治療されていたなかったようです。その後、徐々にアトピー性皮膚炎も悪化してきたそうです。結局、地元の医療機関の対応に満足できなかったようで、関東の病院に行ったこともあったとのことでした。

まずアトピーの方ですが、ステロイド軟膏に対してもかなり不信感を持っていました。アトピーのガイドラインに沿って今の医学的根拠のある治療法について時間をかけて説明しました。母子ともに理解が進んだものと思っています。

それよりも問題はぜんそくの方でした。

実は、ぜんそくには全く気付いておりませんでした。今ではちょっとした刺激で苦しくなるのだそうです。ご本人もそれは仕方のないものと考えていたようですが、それでは困ります。何気ないことで苦しくなるようなら、怖くて何もできないからです。

こういう時にアレルギー専門医は何をやるかと言うと、「肺機能検査」を行います。新潟県ではほんの数件の小児科でしかやられていない検査です。上中越では当院と1~2件だけです。全く難しい検査ではなく、ぜんそくの「ガイドライン」にもやるように記載してあるのですが、ぜんそくの専門医がいかに少ないかを表していると思います。

先の患者さんにやってみると明らかに正常とはいえない結果でした。プロは更に発作時の吸入をやってもらい、その前後で「肺機能検査」を比較します。実は、吸入前後を比べてみると明らかに差がありました。これはぜんそくがあり、しかも決して軽くない状況を表します。親御さんも“ぜんそく性気管支炎”は昔の話と捉えていらっしゃったようですが、診断はぜんそくが正しく、相当に発作を起こしやすい状況が明らかになりました。

昨日の話のように、これくらいの年齢になると本人にも分かりやすく、丁寧に病気の説明を行うべきです。ぜんそくは吸入ステロイド薬を使って、キチンと治療をしなければならないと判断されました。しかし、本人はステロイドに不信感を持っています。どうにか理解してもらわないといけません。

私は、地元の患者はなるべく地元の医師が対応すべきだと考えています。ここで私がいい加減に対応しては、また関東の病院に助けを求めてしまうかもしれませんし、もしくは治療をしなくなってしまってもらっては患者さんの為になりません。

結局、アトピーとぜんそくで1時間話してしまいました(汗)。ここで私が本人に分かるように説明しなくては、この患者さんの人生がアレルギーでより妨げられると思ったので、夢中になって話していたら、こんなに時間が経っていました…。他の患者さんの待ち時間も短縮する努力は必要ですが、それを気にし過ぎて、救うべき患者さんに時間をかけないのは私はおかしいと考えています。

今回のような患者さんは、一般小児科医や普通の内科医では対応はできないと思います。アレルギー専門の小児科医か、呼吸器内科医でなければ、その重症さに気付かなかったと思います。気付かないから、なおさら専門医に紹介しようということにつながらないのです。

もともと当院へはアトピーの相談に来られたのです。アトピーが重症であれば、ぜんそくを合併していることが多いので、話を進めて行ったらぜんそくの存在が明らかになりました。治療すれば、当然今よりは改善するはずですから、見つかってよかったと思っています。

こういった年長の患者さんが専門医に辿り着かずに、症状が出るのに適切に対応されていないケースは他にもあると思っています。皮膚症状や呼吸器症状でお困りの小学生、中学生、高校生は一度相談して頂けたらと思っています。