小児科 すこやかアレルギークリニック

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トロロソバ
2009年07月17日 更新

食物アレルギーは、「食物負荷試験」をしなければ正確な指導はできません。

医学は科学ですから、患者さんにとって分かりやすく、無駄な除去を防ぐような対応をしなければ、患者さんが不利益を被ります。

先日、食物アレルギーの患者さんが受診されました。トロロソバを食べたら、じんましんが少し出たそうです。

ここで注意したいのは、トロロのもとであるヤマイモとソバのどちらともアレルギーを起こしやすいのです。今回のケースは軽いじんましんでしたが、当院にはヤマイモでも、ソバでもアナフィラキシーを起こしたことのある患者さんがいます。

どちらもアレルギー検査で検査をすることができるのですが、ある医療機関で、両項目とも検査をして陽性でした。どちらが原因かはうやむやになっていました。患者さんにしてみれば、片方が原因であれば、もう片方を食べても良い訳で、両方ともこれからも口にする可能性があるので、うやむやにされてはいい迷惑だと思います。昨日も書いた通り、内科で食物アレルギーに詳しい医師は極めて少ないので、分からなければ分かる医師に紹介するのが筋だと思います。

結局、患者さんは困り果てて当院を受診されました。患者さんは検査が陽性ならそれが“絶対”であると考えます。それは医師がそう説明するからです。しかし、それ以前に過去の摂取歴を聞かなければならないのですが、なされていませんでした。

親御さんから話を聞いてみると、ヤマイモは以前から摂っていたそうです。となるとソバアレルギー単独であろうと推測できます。食物アレルギーのプロはここで皮膚テストを併用します。ソバはやはり皮膚テストで陽性でした。

ヤマイモも一度ダメと言われると、親御さんは心配になるものです。「心配だったら、ヤマイモを持ってきてもらえれば、医院で食べさせて確認するよ」と伝えました。

小学生の食物アレルギーは年齢が上になってくると、治ることが難しくなります。大人になっても除去し続けなければならない可能性は高いと思います。しかし、親御さんにしてみれば除去するものが1種類か2種類かで大きく異なります。

医師は患者さんの今後の食生活を考えて、良心的に制限や除去の指導をしなければなりません。きっと世の中には血液検査だけや、たまたま出たじんましんを食物アレルギーのせいだ決めつけられて無駄に除去している患者さんが大勢いらっしゃるのだと思います。患者さんに無理強いをする中途半端な対応を指導してはなりません。

ここのところ「食物負荷試験」が連日のように予約が入っています。下越や中越の患者さんであっても、夏休みを活かしてシロクロをつけて頂きたいと思っています。無駄な努力をしている食物アレルギーのこども達、親御さんが一人でも多く減って欲しいと思っています。