小児科 すこやかアレルギークリニック

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「出会えなかった」
2009年05月22日 更新

スピードスケートの清水宏保選手をご存知だと思います。

長野オリンピックで金メダルを獲得し、スケート界で世界一の座を取った選手です。

実は、清水選手は子どもの頃から気管支ぜんそくをわずらっていました。それでも世界一になれたのです!!。

ウィキペディアを調べると、「幼少の頃より気管支喘息を持つ。喘息をうまくコントロールして五輪に出場しメダル獲得までをも果たしたスポーツ選手として、代表的な長期管理喘息治療薬の発売元であるグラクソ・スミスクライン社の宣伝に起用されているほか、喘息関係の学会などにも招聘されている。」と紹介されています。

私の診ている患者にもスポーツ命というような子がいます。しっかりとスポーツに取り組んでもらおうと本人や親御さんに、よく清水選手の名前を挙げています。たいていの方は「あの清水選手がねー」という反応を示されます。

以前、サッカーが大好きなお子さんが練習の際に発作を起こすので、ある医療機関でサッカーを止めるように指示されていたケースに遭遇しました。親御さんはお子さんにサッカーを続けさせたいと願い、困り果てて私の元を訪れたのです。未来のある子どもは、将来日本の代表選手になるかもしれません。私は絶対にサッカーを諦めさせたくないと考えました。

最終的には、サッカーを諦めずに続けることができました。結局、治療不足のために走り回った時にぜんそく発作が誘発されてしまう運動誘発ぜんそくが抑えられていなかったのです。専門的知識と情熱の勝利だと思っています。

運動誘発ぜんそくは、ぜんそくの子どものほとんどにみられると言われていますが、キチンと治療を受けさえすれば清水選手といい、サッカー好きな少年といい、スポーツを諦める必要がないのです。

清水選手は世界一を取った男です。清水選手の発する言葉は、ぜんそくはあるのだけれどスポーツ好きの子どもたちにとって大きなメッセージになります。実際にアレルギー関係の学会でも演者として立たれることもあるそうです。

清水選手の公式ブログにこんなことが書いてありました。「僕は、子供の頃に呼吸器の主治医と出会えず、発作を起こして眠れず辛い少年時代を過ごしました。医師の先生方々には子供達に対してしっかり診てあげて欲しいと思います。特に子供は、自身の状況に対してはっきり表現することが難しく、時として状況を認識出来ない事もあります。また、喘息はきっちりとした治療薬や対処法でコントロールできれば、ハンデにならない病気です。 “喘息だから”ということで諦めず、次世代を担う子供達には、色々な“夢”に向かって挑戦していってもらいたいです。」(清水宏保公式BLOGより)

とても立派な重みのある言葉で、私は清水選手のファンになってしまいました。

清水選手の言う通り、アレルギーや呼吸器に詳しい小児科医が少ないというのは事実です。我々小児科医が第二の清水選手を育て上げるためにも、勉強したり、連携していかなければならない、そう思っています。